はじめまして、pianocafe.tokyoのRuneです。私は4歳からピアノをはじめて、私の人生の半分以上が、音楽と共にある生活です。第一回の記念すべきコラムでは、「私のピアノ講師の歩みから現在まで」恐縮ながら..お話しさせて頂きます。
厳しい芸大講師を30年勤められたの故恩師にクラシック音楽を学び、音大のピアノ科を卒業後、ホテルのピアニストとして活動していました。27歳で結婚後、家探しも、グランドピアノが弾ける条件が最優先..(2回の戸建て、数回の都心マンションの住み替え、娘の学校事情による一時的な賃貸のお部屋探しやお教室を借りる苦労etc..)全てが、ピアノが弾ける場所、生徒さんが居心地のよいと感じられる、ピアノサロンの運営ができる場所に、こだわり続けて参りました。
長年の教室の運営では、毎年、定例の音楽会(大ホ-ルやサロンコンサート)の企画から、演奏者時代にご一緒したプロ演奏者の友人達とのジョイント企画、また生徒さんに大好評なホ-ルでの贅沢な舞台LessonやXmas会イベントetc..半世紀になる私のピアノ生活は、音楽生活が中心の日々です..
もうすぐ20歳になる娘も、物心ついた時から母親がピアノ講師で、音楽の道をある意味で避けていた様な所があったものの、留学先の大学で素敵なピアノの先生と出会い「マムがピアノの先生であることは貴方にとって、大きなプレッシャーでもあったでしょう..
もう一度、音楽の道にかえってきてくれてありがとう..」と言われた事が、娘の音楽への素直な気持ちを取り戻し、今は海外の大学で、クラシック音楽を本格的に学びはじめました。その娘を応援する為に、朝8時からリモートLesson..平日ほぼ毎日(16時間の時差がある為)娘は大学の授業の後、練習室で私とのリモートLessonによるフォローアップで、厳しい教授の沢山の課題曲を、なんとかこなしている様です(苦笑)
しかしながら..ピアノに真摯に向き合う姿は、本当に誰も輝いていて素敵です。
地元、台場のピアノサロンは、今年で17年目となりますが、教え子には2歳半から(教室開校以来、ほぼ紹介者だけで定員一杯の初心者クラスに、数年に渡り入会を希望されたお母様の熱意には頭が下がり)通って下さっている生徒さんもこの春には、国立付属の中学生となり、2世代に渡って私のコンサートでお会いした以来、25年余り毎月遠方から通って下さってきた70代の生徒さんにもコロナ事情によるリモートLessonに挑戦して頂き、娘の留学サポートに何度か渡米した際も、時差に理解して頂きつつ、海外と日本を結ぶリモートLessonなど、このコロナ禍においても、生徒さんの安全安心を最優先に、試行錯誤のお稽古も、私の講師人生において貴重な経験と共に、数え切れない程の生徒さんとのご縁に改めて、この天職に心より、感謝しております。
「音楽のある生活」は、なんと心が癒されることでしょう。
どんなに忙しい毎日を送っていても、ピアノの音色に癒され、日常の喧騒を忘れさせてくれます。
毎日、ロシアとウクライナ情勢の戦争の悲惨さが目に飛び込んでくるニュースの中で声楽家やバイオリニストの音楽家?の方々が、想像もできない戦場の中で演奏する姿は、人々の計り知れない苦しみさえも、癒してくれる大きな力がある様にも感じます。
私を音楽の道に導いてくれた11年前に他界した父との約束は、ほぼ寝たきりの父を訪問した最後の日となった会話で、耳元で私の主催の発表会での娘の演奏を聴かせると、孫のピアノ演奏は「心に響く」と褒めてくれた後..講師としてのお前の役割は、「誰もが心の中にある音楽を繋ぐ音楽ソサエティーを作ったらいいんだよ..」と、父が私に残してくれた最後の大切なメッセージとなりました。
今遠く日本と8300キロも離れている海外で暮らす娘とも、ピアノで繋がっている毎日..最近、駅ピアノなど、世界中で「ピアノブーム」が再びやってきている様に感じます。
ピアノの演奏は人との競争ではありません。一人一人が胸に抱く音楽への想いを、ピアノの音色にのせて、音楽生活は..コロナ禍で、失われた時間や疲れた心身も、きっと「音楽の力」によって穏やかな気持ちと取り戻し、癒されることでしょう♪